寒 牡 丹

石光寺(奈良県葛城市)
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慈雲山 石光寺
花のまんだら〜中将姫ゆかりのボタンの寺〜
大和路の二上山のふもとにボタンの花で有名な石光寺がある。
境内には五千本、五百種類のボタンが、4月下旬から5月上旬までけんらん豪華に咲き乱れ、さながら花の浄土図を現出する。また、11月から1月ごろ咲く、ワラ帽子に包まれた寒ボタンも見もので、冬咲きのボタンはここだけのものという。
もともとボタンは薬用として中国から伝えられ、古くから石光寺に植えられていた。この寺の草創は約1300年前、天智天皇(668〜671在位)の勅願で建てられ、役小角(えんのおづぬ)の開山と伝えられる。境内に奈良時代前期といわれる塔の大心礎があり、平成3年には弥勒堂改築に伴う発掘調査の結果、日本最古の白鳳時代の石仏(当時の本尊)と他に瓦や仏せん(せんぶつ)が出土している。 開山当時は三論宗、鎌倉時代には真言宗に変わり、さらに浄土宗に転じた。
別名「染寺(そめでら)」とも呼ばれ、中将姫(747〜775)ゆかりの「染の井」と「糸掛桜」がある。右大臣藤原豊成(704〜765)の娘、中将姫は美貌で知られたが、17歳で出家、当麻寺にこもるうち霊感を得て蓮の茎を集め、糸を採り出した。そして石光寺の庭に井戸を掘り、糸を浸したところ五色に染まった。それが染の井で、傍らの桜の枝にかけたのが糸掛け桜。中将姫はその蓮糸で一夜のうちに当麻曼茶羅を織りあげたという伝説がある。
境内にはボタンのほかにも、四季おりおりの花が絶えることなく、訪れる人を飽きさせない。団体であれは予約すれば法話が聞ける。当麻寺へも徒歩10分なので寄ってみるといい。
浄土宗新聞平成2年4月号より
 
寒牡丹
スライド
境内にて

Updated: 2010/12/17
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